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動的IPアドレスと固定IPアドレスの違いと使い分け

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前回の記事では、「グローバルIPアドレス」と「ローカルIPアドレス」の違いついて解説しました。その際に、IPアドレスは自動で割り当てあられる「動的IPアドレス」とIPアドレスを固定する「固定IPアドレス」の2種類があることを簡単に触れました。

今回は、少し具体的に「動的IPアドレス」と「固定IPアドレス」の違いと使い分けを解説します。

一般家庭向けのグローバルIPの多くは自動で割り当てられる

グローバルIPアドレスの場合、一般家庭の使用においてプロバイダ(ISP)と契約してインターネットを利用する場合の多くは、IPアドレスが自動で割当られる「動的IPアドレス」が付与されます。

グローバルIPアドレスが自動で付与されるため、モデムやルーター等の電源を入れ直す度に、IPアドレスが変更になります。そのため、月々支払う通信量を安く抑えることができる他、グローバルIPアドレスが固定されていないため、第三者からの攻撃が受けにくいメリットがあります。

一般家庭におけるインターネットの利用目的の大半は、インターネットによる情報収集や音声、映像データの視聴など、データの受信用途が一般的であるため、グローバルIPアドレスが変更になっても通常利用には問題ありません。

WEBサーバーを公開したい場合はグローバルIPを固定する

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インターネットで情報収集するなど、単純にデータを受信する用途であれば、動的IPアドレスで問題ありませんが、逆に、自宅で構築したWEBサーバーをインターネット上に公開したい場合や、外部から自宅のサーバーにアクセスする場合、リモートアクセスでPCを遠隔操作したい場合、グローバルIPアドレスを固定する必要があります。

外部からアクセスを必要とする場合、IPアドレスが毎回異なることで設定変更にかかる手間や安定的な接続ができなくなります。

グローバルIPアドレスを固定する場合は、プロバイダ(ISP)に固定IPアドレスの契約が必要です。その際に、月々の通信量に加え、追加費用が発生してしまい、コストが多く発生してしまうことがデメリットです。

例えば、ビッグローブで固定IPアドレスを取得する場合、初期費用として8000円(税別)、月額3500円(税別)の追加費用が必要です。

家庭内で接続端末が少なければローカルIPを自動で設定する

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家庭や企業内のローカルエリアで付与されている「ローカルIPアドレス」においてもIPアドレスをDHCP機能により、自動で付与できます。

一般家庭の場合、ほとんどの方がパソコンを購入後、LANケーブルに接続もしくは無線LANに接続するだけで簡単にインターネットに接続できますが、標準ではパソコンのネットワーク接続設定をDHCP有効にした状態で出荷されているため、ユーザー側は特に難しい設定すること無く接続できます。

ご自身のパソコンでDHCP機能が有効になっているか確認する際は、WindowsPCであれば「コマンドプロンプト」を起動し、「ipconfig/all」と叩けば、DHCP機能が有効であるか確認できます。

NASやプリンタと接続したい場合はローカルIPを固定する

一方で、ローカルエリア内において、パソコン以外にファイルサーバーやネットワークプリンタを接続したい場合、機器によってDHCPに対応していない場合があり、ローカルIPアドレスが変更する度に設定をし直すなどの手間が発生する場合もあります。

その際は、ローカルIPアドレスを固定で設定する必要があります。ローカルIPアドレスを固定する場合、パソコンや機器側のネットワーク設定にて設定できます。IPアドレスを固定する場合、サブネットマスクを接続したい全ての機器で統一する必要があります。サブネットマスクの詳細については別途記事にします。

一方で、複数の機器でIPアドレスが重複した場合など、ネットワークに接続できなくなり、知識が無い場合は混乱してしまうこともあります。そのため、IPアドレスを固定化する場合、あらかじめ台帳を作成し重複しないよう管理が必要です。

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