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Ehternet(イーサネット)とは何か?ケーブルの種類と通信速度を徹底解説

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普段我々がパソコンでインターネットを使用する際、自宅に設置されているモデムからLANケーブルを使用してネットワークに接続して利用することが一般的です。

現在では無線通信が増えていますが、LANケーブルを使用したネットワーク接続の需要は現在でも伸びており、データセンターの増加に加え、今後普及が予想されているあらゆるものがインターネットに接続するInternet of Things(IoT)といった用途など、家電や自動車、ロボットなどへの活用が広がることや、さらなる高速化が求められています。

Ethernet(イーサネット)とは?

イーサネットは、今でもパソコンやサーバーを中心に有線でローカルエリアネットワーク(LAN)を構築する際にメジャーな接続方式です。イーサネットの歴史は古く、1970年代に、アメリカのゼロックス社のPalo Alto Research Center(PARC)のRobert M. Metcalfe博士によって開発されました。


OSI参照モデル

コンピューターが持つ通信機能を段階構造で規定した「OSI参照モデル」では、物理層とデータリング層として規定されており、2016年6月9日に記載した「TCP/IPプロトコル」と組み合わせて使用することが一般的です。物理層では配索要件や物理的な構成などを規定し、データリング層では、後述するフレームの送受信に関する規定を行っています。

イーサネットで使われるケーブルの種類

イーサネットの規格で規定されているケーブルの種類は、我々がパソコンで普段接続している「LANケーブル」の他、「光ケーブル」、「同軸ケーブル」の3種類が存在します。

LANケーブル


出典:IPA「教育用画像素材集サイト」 https://www2.edu.ipa.go.jp/

LANケーブルは、8本の銅線が用いれれており、それぞれ2本の銅線をツイスト状にして4対で構成されています。ツイスト状にすることで、信号を伝達する時にノイズを低減できます。また、コネクタの形状は「RJ-45」で規定されており、パソコンを有線接続を行う際は、メーカーや国を問わず、LANケーブルを利用してネットワークに接続ができます。

LANケーブルは、UTPケーブルとSTPケーブルに分別でき、UTPケーブルは「Unshielded Twisted Pair」の略で、先程紹介した4対で構成されている一般的なLANケーブルで、家庭や社内LANなどで利用されています。

一方、STPケーブルは、「Shielded Twisted Pair」の略で4対銅線をシールドで保護することで外部ノイズに強い特徴があります。ただ、シールドする分コストが割高であることから、一般家庭などでは利用されず、主にノイズ源が多い工場などで使用されています。

光ケーブル


出典:IPA「教育用画像素材集サイト」 https://www2.edu.ipa.go.jp/

光ファイバーは、近年高速インターネットの回線として「光」という言葉が聞かれる様になりましたが、まさに、光ケーブルを使ったインターネットが「光回線」となります。

光ケーブルは、コンピューター信号を光信号に変換してレーザー光を使用して伝播するケーブルです。そのため、通信を行っている時は実際に光っており、光ケーブルを接続するポートなどでも覗き込まないように注意書きされています。

特徴としては、ノイズの影響を受けず、伝送時の損失が少ないため長距離でも高速な通信が可能になることから、近年高速インターネットの通信網として主流になっています。ただ、光ケーブルは非常に高価であるため、屋外やマンションなど各部屋に分配する際に使われています。

同軸ケーブル


出典:IPA「教育用画像素材集サイト」 https://www2.edu.ipa.go.jp/

同軸ケーブルは、テレビなどを接続する際に使用されているケーブルと同様な物で、信号を伝播する銅線をポリエチレンの絶縁体で覆い、さらに綱組された銅線で構成された外部導体で覆われています。

特に、外部導体で覆われていることから、外部のノイズの影響を受けることが少なく、電磁波の外部への漏れが少ないことから、テレビ放送などの音声信号や映像信号といった高周波の信号の伝播で利用されています。

家庭内では、テレビポートとテレビ本体を接続する際に利用されていることに加え、CATVインターネットを契約している場合、テレビポートからモデムまでを同軸ケーブルで接続されています。

イーサネットの通信速度

イーサーネットの通信速度は、規格によって通信可能な速度が別れており、それぞれ10BASE-X、100BASE-X、1000BASE-Xで別れています。その他にも一般向けではないもののデータセンター用途として25GBASEから100GBASEも存在します。今回は、一般的に使用されている3規格を紹介します。

10BASE-X

10BASE-Xは、通信速度最大10Mbit/sのイーサネット規格で、ケーブルの種類によって末尾の「X」が規定されています。イーサネットが始めて策定された頃のケーブルは「10BASE5」で当初は同軸ケーブルが用いられていました。後に、銅線をツイスト状にしたツイストペアケーブルが登場し「10BASE-T」が規定されます。

100BASE-X

100BASE-Xは、通信速度最大100Mbit/sのイーサーネットです。2対4芯のツイストペアケーブルを使う「100BASE-TX」と、光ファイバーケーブルを使用する「100BASE-FX」などが規定されています。

1000BASE-X

現在最も使用されているのが最大1Gbit/sで通信可能な「1000BASE-X」で、ギガビット対応イーサネットとも言われています。現在一般的に広く利用されているLANケーブルのほとんどが4対8芯のツイストペアケーブル「1000BASE-T」です。その他にも光ファイバーケーブル「1000BASE-LX」や「1000BASE-SX」などがあります。

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