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サブネットマスクとは何?おさえておきたい4つのポイント

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前回の記事では、固定IPアドレスと動的IPアドレスについて解説し、その中で、事業所で複数の端末がある場合やNASやネットワークプリンタなどを接続する場合においてはIPアドレスを固定しておくことで、機器間の接続の安定性が担保できることをお伝えしました。

IPアドレスを固定する際の設定に「サブネットマスク」の知識が必要になります。今回は「サブネットマスク」の概要について解説します。

サブネットマスクとはネットワーク範囲を指定するもの

「IPアドレス」と共によく聞かれる「サブネットマスク」とは、ネットワーク範囲を指定するための数値です。

自宅や会社に複数台のPCがある場合、全ての端末が無制限にネットワーク接続できるわけではありません。また、ネットワークを範囲をあらかじめ指定することで、接続台数の管理が容易になり、ファイルの送受信なども宛先を限定できます。また、ネットワークのセキュリティを保つ上で重要な役割を果たしています。

サブネットマスクの範囲を指定して接続台数を指定

サブネットマスクは「255.255.255.0」という形で表記されます。この「255」とはマスク値で、2進数に変換すると「11111111」と8つ並んだ数字となり、この数値で接続できる台数を決定します。

「255」の数値は1対1で通信が可能であることを示しており、多くの場合パソコンを取りまとめているルーターに割り当てられており、我々が利用するPCへの割り当てができません。逆に「0」の場合は、ルーターを除いて最大254台の端末が接続できることを表します。

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IPアドレスは3つのクラスに分けられており、クラスに応じて、サブネットマスクが使用できる範囲が異なってきます。例えば、企業などで端末の接続台数が多い場合は「クラスA」もしくは「クラスB」が使用されます。一方で、接続台数が少ない中小企業や一般家庭などは「クラスC」が用いられています。

IPアドレスが「172.160.0.1」でサブネットマスク範囲が「255.255.255.0」を指定した場合、ネットワーク範囲は「172.160.0~172.16.0.255」の最大254個まで割り当てが可能です。つまり、最大254台のパソコンが接続できるわけです。一方で、IPアドレスが「172.160.0.1」でサブネットマスクの範囲が「255.255.0.0」を指定した場合、ネットワーク範囲は「172.16.0.0~172.16.255.255」の最大65534個まで割り当が可能です。

一般家庭で用いられている「クラスC」の「192.168.0.1」は、サブネットマスク範囲が「255.255.255.0」となりネットワーク範囲は「192.168.0.0~192.168.0.255」の最大254個まで割り当て可能です。

サブネットマスクでネットワークを分割可能

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IPアドレスの「クラスA」や「クラスB」は接続台数が多いですが、サブネットマスク値を書き換えることで、ネットワークの分割ができます。

例えば、IPアドレスが同じ「172.160.X.X」でも、サブネットマスク範囲が「255.255.255.0」と「255.255.0.0」の間では互いに通信ができません。

「172.160.0.1」と「172.160.1.1」の2つのIPアドレスに対して、ネットワーク範囲(グループ)を同一にする場合、サブネットマスクの範囲を「255.255.0.0」に設定します。逆に、異なるネットワーク範囲として扱う場合、サブネットマスクの範囲を「255.255.255.0」に設定します。

サブネットマスクで接続台数を制限可能

中小企業や一般家庭などで、接続台数を制限したい場合は、サブネットマスク値「255」にルーターを含んだ接続したい台数を引いた数をサブネットマスクとして割り当てます。

例えばルータを含み接続台数を15台に制限したい場合は、 サブネットマスク範囲を「255.255.255.240」と指定します。割り当てられるネットワーク範囲として「192.168.0.0~192.168.0.15」の最大14個までの端末が接続できます。

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